平成29年度第2回 PD-SiC’s研究会プログラム

日 時 : 2017年10 月12日(木)13:30~16:00

場 所 : 株式会社 超高温材料研究センター(JUTEM)山口事業所
      〒755-0001 山口県宇部市大字沖宇部573番地の3
      TEL:0836-51-7007、FAX:0836-51-7011 
      < http://www.jutem.co.jp/ >

プログラム:
(1) 13:30~13:35 前回議事録案の確認

(2) 13:35~14:05 話題提供
「炭化ケイ素系繊維集合体セラミックスの特徴と特性」
株式会社 超高温材料研究センター 山口事業所 事業開発部 部長
大坪 英樹
要 旨:(株)超高温材料研究センターにて製造・販売している、結晶性等が異なる二種類の炭化ケイ素系繊維集合体セラミックス(チラノヘックスⓇ及びSAチラノヘックスⓇ)は、いずれも緻密で繊維含有率が大きいという特徴を有している。チラノヘックスⓇは、熱伝導率が小さく、特に良好な力学的特性を示し、SAチラノヘックスⓇは、熱伝導率が大きく、特に良好な耐熱性を示す。本講演では、これら炭化ケイ素系繊維集合体セラミックスの特徴と特性を紹介する。

(3) 14:05~14:45 講 演
「チラノ繊維の開発経緯とその展開」
宇部興産株式会社 無機繊維開発グループ 主席部員 
澁谷 昌樹
要 旨:チラノ繊維の原型とも言えるSグレードが開発、上市されてから30年以上が経過した。この間に耐熱性を向上させたグレードや比抵抗を制御したグレード、さらには炭化ケイ素系繊維集合体セラミックス(チラノヘックス)などが順次開発された。この中で、繊維中のTiをZrに置き換え、耐熱性や耐アルカリ性を大きく改善させたZMI繊維を中心に開発経緯と展開を紹介する。また、比抵抗制御繊維、および「チラノ繊維3次元織物を用いたセラミック複合材料」についても紹介する。

(4) 14:45~14:55 休 憩

(5) 14:55~15:45 講 演
「SiC繊維と織物へのBN被覆と焼結の試み」
龍谷大学 理工学部 教授 大柳 満之
要 旨:セラミックス粒子や繊維への液相法によるセラミックス被覆について検討した。液相法の効果を説明するために破壊じん性の低いハイドロキシアパタイトの表面に破壊じん性の高い部分安定化ジルコニアを強固に被覆・焼結するプロセスを紹介する。焼結後に連続相に部分安定化ジルコニアをもつ海島組織が観察され、破壊じん性が向上した。次に、この液相法を用いてSiC繊維と織物中の繊維表面にBNを被覆・焼結を試みた。繊維表面へのBNの被覆形態や焼結後の破断面ついて観察したので報告する。

(6) 15:45~16:00 次回の予定、その他など

終了後、懇親会(16:20~19:00)を予定しています。
会費:1,000円、お時間の許す範囲内でご出席ください。