ご挨拶

公益財団法人 初代代表理事 鈴木謙爾

 本研究所は、故矢島聖使東北大学教授(金属材料研究所)ならびにその研究室メンバーにより研究・開発された有機ポリマーを前駆体とする炭化ケイ素繊維の高度化ならびに工業化を目的として、昭和51年3月、文部省所轄の財団法人として設立されました。その後、平成23年6月、内閣総理大臣により内閣府所轄の公益財団法人への移行が認定され、現在に至っています。
炭化ケイ素繊維は、機械的強度、高温耐熱性、化学的安定性、電気的光学的挙動等の多くの点で優れた性質を有するので、省エネルギーならびに環境保全を担う社会基盤材料として注目を浴びています。特に、近年、宇宙航空機分野における次世代高性能エンジンの基幹材料として国際的な研究開発が加速しており、他方我が国独自には工業加熱炉から排出される顕熱エンタルピーを直接回収するユニークな材料として利活用が試みられています。
本研究所は、省エネルギーならびに環境保全に対する喫緊の全地球的要請に応えるべく、国内外にまたがる産官学の英知を結集して、高性能次世代炭化ケイ素繊維の研究開発に寄与することを使命としています。ここにホーム・ページを開設し、広く斯界の皆さま方からのご指導ご鞭撻を乞う次第であります。

平成23年6月