公益財団法人特殊無機材料研究所

2022年度事業報告書

2022年4月1日~2023年3月31日

 

 公益財団法人特殊無機材料研究所(AIMS)は、有機―無機変換の新しい方法による特殊無機材料の開発に関する研究・調査を行い、あわせてこれらに関する研究を助成し、特殊無機材料の学術の発展に寄与することを目的としている。2021年度に引き続いて2022年度においても、有機ケイ素ポリマーを前駆体とする炭化ケイ素繊維の合成、それらの繊維を用いた繊維強化セラミックス複合材料の研究、ならびに関連する有機―無機変換による新しい特殊無機材料の研究開発に関して、下記の項目の公益目的事業を行った。
(1)有機―無機変換による炭化ケイ素繊維の研究開発、及び繊維の特性評価に関する研究。
(2)繊維強化セラミックス複合材料の高性能化に関する研究開発
(3)有機―無機変換による特殊無機材料の研究開発
(4)有機物、無機物の特徴を生かしたハイブリッド材料の研究開発
(5)炭化ケイ素繊維、及びその繊維強化複合材料の国際標準規格の設定
(6)講演会・研究会等の開催による成果公開、情報交換そして研究促進
上記のそれぞれの事業項目について以下に報告する。

(1)有機―無機変換による炭化ケイ素繊維の研究開発、及び繊維の特性評価に関する研究

 炭化ケイ素繊維は高耐熱性、高強度の繊維として開発され、現在では安全、省エネルギー、環境保全を目指す次世代航空機ジェット・エンジンの基幹高温部材として、炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素複合材料(SiC/SiC)が注目を集めている。この分野では、従来の1400 ºC級セラミック基複合材料(CMC)より耐熱性の高い1500 ºC級CMCの開発が行われており、その競争は激しくなると予想される。そのため、当財団においても、現行の炭化ケイ素繊維をさらに高度化した材料に向上させるための基礎研究を行う必要がある。
当財団では、炭化ケイ素繊維の高度化を目指す研究の一環として、耐熱性低下の原因と考えられている微量の酸素原子を除くための研究を行ってきた。例えば、酸素原子がどのような原因で含まれるかを解明し、その結果に基づいて、酸素原子を除いた無酸素ポリ(ジメチルシリレン)の合成を昨年の報告書で説明した(本件は当財団のホームページ、に紹介されています)。今年度はこの研究をさらに発展させ、無酸素ポリカルボシランの合成、紡糸、不融化、焼成の各段階を行った。
また、炭化ケイ素繊維の物性評価を行う上で、用いる測定法の向上は非常に重要な意味をもつ。今年度はき裂進展挙動を評価するための新しい試験法を検討し、有用な方法であることを見出した。以下にその概要を説明する。

(1)-① 有機ケイ素ポリマーの紡糸における溶融紡糸条件の研究

群馬大学大学院理工学府  久新 荘一郎

 本年度は無酸素ポリ(ジメチルシリレン)を用いて無酸素ポリカルボシランを合成し、溶融紡糸で得られた繊維を電子線照射で不融化し、1200 ºCで焼成して炭化ケイ素繊維を作製した。溶融紡糸の前後で無酸素ポリカルボシラン中の含有酸素量がどのように変化するか、1H NMRスペクトルで追跡したところ、含有酸素量は溶融紡糸の前後でほとんど変化しないことがわかった。電子線照射で不融化した繊維を焼成したところ、繊維の一部あるいは全部が癒着することが観察された。この問題を解決するために、現在、無酸素ポリカルボシラン中の低沸点成分を厳密に除くか、あるいは少量、残存させる方がよいか、試行錯誤を行っている。
新しい無酸素ポリ(ジメチルシリレン)の合成法として、ジクロロジメチルシランをナトリウムで重合させ、末端の塩素原子をヒドリド還元によって水素化する方法を検討した。ヒドリド還元剤として水素化ジイソブチルアルミニウムや水素化トリエチルホウ素リチウムを用いると、水素化が問題なく進行し、29Siおよび13C CP/MAS NMRスペクトルや赤外スペクトルでは酸素原子に由来するピークは消失し、代わりに末端の水素原子に基づくピークが観測された。そのため、末端基の化学修飾の方法を変えると、異なる無酸素ポリ(ジメチルシリレン)が合成できることがわかった。

(1)―② SiC繊維/SiC複合材料の高温大気中におけるき裂進展評価

東京農工大学 小笠原 俊夫

SiC-f/SiC複合材料では引張り荷重下において、破断応力よりはるかに低い応力でSiCマトリクスにき裂が発生する。高温・大気中や燃焼ガス中ではき裂が空気や水蒸気などの流入経路となるため、繊維/マトリクス界面での酸化とこれに伴う繊維の破断が誘発される。これによって繊維破断を伴う巨視的なき裂が進展する。しかしながらSiC-f/SiC複合材料の高温・大気中におけるき裂進展のメカニズムや破壊力学の適用可能性については未だに十分な理解が得られていない。その理由のひとつとして、高温・大気中におけるき裂進展挙動の評価手法が確立されていないことがあげられる。
そこで本研究では、ASTM-E399に準拠したCT(Compact Tension)試験片を適用し、高温・大気中におけるSiC-f/SiC複合材料の疲労き裂進展評価手法を確立することを目的とした。Hastelloy-X合金製のCT試験治具を新たに設計・製作するとともに、異方性を有する直交三次元織物SiC-f/SiC複合材料の試験片剛性(コンプライアンス)とき裂長さの関係式を有限要素解析によって新たに導出した。また、直交三次元織物SiC-f/SiC複合材料の大気中・1100 ºCでの疲労き裂進展試験を実施し、上述の関係式を用いて試験片のコンプライアンス変化からき裂進展挙動を評価した。更に、疲労試験の途中止めによりX線CT(Computed Tomography)法によってき裂長さを評価した。その結果、コンプライアンス法によってき裂長さを良好な精度で推定できること、CT試験法がSiC-f/SiC複合材料の大気中・1100 ºCでの疲労き裂進展試験に適用可能であることが検証された。

(発表)
Kota Negishi, Toshio Ogasawara (Tokyo Agriculture and Technology University), Takuya Aoki (JAXA), Fatigue crack growth behavior of orthogonal 3‐D woven SiC fiber/ SiC matrix composites at elevated temperature in air, International Conference on Materials & Processing 2022 (ICM&P 2022), The Japan Society of Mechanical Engineers, 2022, Naha-city, Okinawa, Japan.

(2)繊維強化セラミックス複合材料の高性能化に関する研究開発

 現在、日本において高性能SiC繊維として、Hi-Nicalon Type S繊維、及び、高温タイプのチラノSA繊維が製造・販売されている。これらの高性能繊維を強化材としてSiC繊維強化セラミックス複合材料が作製されており、さらにそれぞれの性能評価の研究が行われている。当財団では、以下の2件の研究について研究助成を行っており、その研究成果に関して報告する。

(2)―① 電気泳動堆積(EPD)法によるSiC繊維表面への炭化ケイ素/窒化ホウ素界面層被覆プロセスの検討

東京工業大学 科学技術創成研究院 ゼロカーボンエネルギー研究所
吉田 克己

 炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基(SiCf/SiC)複合材料は、擬塑性的破壊挙動を示し、優れた損傷許容性を有することから、航空宇宙産業や原子力・核融合炉分野において高信頼性耐熱材料として注目されている。本研究グループでは、これまでに高性能なSiCf/SiC複合材料の創製を目指し、SiC繊維に対して電気泳動堆積(EPD)を用いた電気化学的手法による革新的界面層形成プロセスの開発を行ってきた。本研究では、EPD法を用いた界面層形成プロセスの確立及び高性能SiCf/SiC複合材料の界面層設計指針の導出・提案を目的とし、EPD法によるSiC繊維表面への炭化ケイ素/窒化ホウ素からなる二重の被覆層形成プロセスを確立するため、2022年度は、EPD法による炭化ケイ素の被覆可能性について検討した。2022年度は、まず、EPD法により導電性の高いカーボン界面層を形成した結晶質SiC繊維に対して、EPD法によるSiC被覆を試みた。サブミクロンサイズのβ型SiC粉末の水系懸濁液を調製し、pHを10としてEPDを行ったところ、カーボン界面層を有するSiC繊維表面および繊維間隙に十分な量のSiCが堆積することを明らかにした。次に、EPD法により窒化ホウ素界面層を形成した結晶質SiC繊維に対して、EPD法によるSiC被覆を試みたところ、低導電性の窒化ホウ素界面層表面にも十分な量のSiC被覆を形成することが可能であることを明らかにした。
以上の結果から、EPD法により形成したカーボンまたは窒化ホウ素界面層の表面に十分な量のSiC被覆可能性を示すことができた。今後は、炭化ケイ素/窒化ホウ素界面層被覆プロセスの最適化およびこれらの二重の界面層を有するSiCf/SiC複合材料の機械的特性について検討する。

(2)―② SAチラノヘックスの繊維焼結過程の透過型電子顕微鏡による解析

地方独立行政法人 大阪産業技術研究所応用材料化学
尾崎 友厚

 SAチラノヘックス®(以下®は省略)は、SAチラノ繊維®(同様に®は省略)の繻子織物をホットプレスすることで製造された緻密な繊維焼結型セラミックスであり、その焼結過程で六角形断面を持つ多結晶SiC繊維及びその界面での境界炭素層が形成される。SAチラノヘックスの特異な焼結現象は主に添加元素Alとホットプレス処理の寄与が大きいと考えられる。これまでは添加元素Alの影響を中心に調べてきたが、2022年度はホットプレス処理の焼結への影響を調べるため、加圧無しでの熱処理により製造されるSAチラノ繊維の断面組織観察を行い、SAチラノヘックスの微細組織との比較を行った。
実験では集束イオンビーム(FIB)装置を用いて、SAチラノ繊維およびSAチラノヘックスの原料繊維であるアモルファスSi-Al-C-O繊維から繊維断面の薄片試料を作製した。作製した薄片試料を用いて、走査透過電子顕微鏡(STEM)での明視野検出器を用いた観察によって、SiC結晶の粒径や繊維内残留炭素の繊維内での分布状態について調査した。STEMによる電子回折パターンを調べた結果、原料繊維ではアモルファスであることを示すハローパターンであり、一方、SAチラノ繊維では多結晶性のデバイリングが観察された。明視野像観察の結果、原料繊維では粒界は一切観察されず、欠陥なども観察されなかったが、SAチラノ繊維では双晶構造を持つβ-SiCの結晶とともに、微小な残留炭素が観察された。また、結晶粒径は繊維外側ほど大きくなり、残留炭素は繊維中央ほど多く存在する傾向があることが分かった。この傾向はSAチラノヘックスと同様の傾向であるが、SAチラノヘックスではSAチラノ繊維と比較して4倍近い平均粒径となっていた。以上の結果より、SAチラノヘックスとSAチラノ繊維は類似した結晶成長プロセスを取っていると考えられるが、ホットプレス処理によりSiCの結晶成長が促進されたことを示唆している。

(3)有機―無機変換による特殊無機材料の研究開発に関して、SiC繊維関連の研究を主に紹介してきたが、SiCナノ多孔体などの特殊無機材料の研究開発も行われている。その研究成果に関して以下に報告する。

(3)-① ポリカルボシランの無機化による新規炭化ケイ素開発に関する研究

愛媛大学大学院理工学研究科  山室 佐益

【研究目的】 これまで、ポリカルボシランを真空中で高温焼成することにより、ポーラス状の炭化ケイ素ナノ構造体(SiCナノ多孔体)を形成可能なことを報告してきた。令和4年度は、ナノ多孔体を大気中で高温加熱した際の熱安定性について、表面形態・微細構造の変化および劣化メカニズムの観点から引き続き調べた。

【結果】 SiCナノ多孔体を大気中加熱した場合、500 ºC加熱では多孔体形状が比較的維持される結果が得られていた。しかし、光学顕微鏡による表面観察の結果、大気中での加熱により、微細な多孔体形状が維持されている場合においても、多孔体膜が収縮して亀裂が入り、断片化していることが判明した。SiCナノ多孔体についてX線光電子分光(XPS)測定により各種構成元素(Si、C)の結合状態について調べた結果、Si原子は炭化物(SiC)を形成していることが確認された。一方、多くのC原子はSiCとともに遊離炭素として存在することが示唆された。大気中加熱後の多孔体試料についても同様にXPS測定を行った結果、600 ºC以上の高温域での大気中焼成により、Siの酸化が顕著に生じることが示唆された。昨年度までのSEM観察結果を考慮すると、固体炭素の燃焼が進む600 ºC以上の温度で余剰炭素の除去が促進されるとともに、SiCの酸化も進行して,多孔体形状が劣化するものと推察される。

[1] 学会発表
題目:有機-無機変換を用いた炭化ケイ素ナノ多孔体の作製
発表者:岡田拓海,山室佐益
発表学会・日時:第28回ヤングセラミスト・ミーティングin中四国(2022年12月10日開催)

[2] 解説記事掲載
   題目:炭化ケイ素多孔体の有機-無機変換合成
   著者:山室佐益
   掲載誌:化学工業,Vol 73, No 12, pp.757-763 (2022).

(3)-② 当財団(AIMS)は2021年度初頭に事務所を株式会社超高温材料研究センター(JUTEM)に移転し、それまでの研究助成事業に加えて、AIMS自身、もしくは企業との共同での研究開発事業を開始した。2022年度の主な研究成果は以下の通りである。

a) 処理時間退縮、熱伝導度向上を目的としたポリマー含侵焼成法(PIP法)の改良(JUTEMとの技術指導契約を通じ実施)
元々はJUTEM顧客からの依頼であったが、その顧客の事情により2022年度は中断となった。再開は未定。
b) ポリカルボシランをベースとした耐熱塗料、接着剤の耐アルカリ性改善(YSテック株式会社と共同研究)
   2022年度に合成、評価したアルミニウム含有カルボシランの耐熱性、耐アルカリ性が改善されなかったため、構造の異なるカルボシランにアルミニウムを含有させることを試みた。しかし、従来のアルミニウム源であった化合物では新たなカルボシランと反応せず、アルミニウム源の探索に時間を要した。年度末近くにようやく反応する化合物が見つかったため、評価は次年度となる。
c)炭化ケイ素セラミックス(繊維加工品、多孔体)による加熱炉用省エネルギー材料の開発、評価(新潟ファーネス工業株式会社、株式会社伏見製薬所と共同研究)
SiCハニカム2枚でSiC繊維フェルトを挟んだものを、図1に示すようにガス加熱炉の排気孔前に取付け、一定条件で運転した際のガス使用量の変化を調べたところ、2022年度は5%程度の削減率が得られたが、若干の炉の改良やハニカム取付方法の検討などで削減率は7-10%程度になった。しかしながら、鍛造炉ではスラグによるフェルトの目詰まり、及びそれに起因する許容範囲を超える炉内の圧力上昇が見られた。そこでフェルトを外し、SiCハニカムだけでテストしたところ、3.5%程度の省エネ率が得られた。3.5%というわずかな効果ではあったが、実際に排ガスの温度がハニカム装着により低下していることから誤差ではないと考えられる。引き続き、構成や取付方法などの最適化を進める予定である。
d)焼成残存率を高めたPIP用ポリマーの開発(AIMS内部研究)
群馬大学・久新教授の研究により、2重結合、3重結合を持つポリカルボシランを合成できれば焼成残存率が向上することが示されており、ポリマー含侵焼成法(PIP法)でCMCを製作する際の時間短縮が期待できる。そこで原料の探索やプロセスの検討を行ったが、原料として化審法、安衛法の登録物質しか適用できそうなものが見つかっていない。うまく合成できたとしても量産時に問題となることが予想され、中断している。
試験炉概略とSiCハニカムの取付位置

図1 試験炉概略とSiCハニカムの取付位置

 
                                                                    
(4)当財団では、有機―無機変換によるSiC系繊維やその複合材料だけでなく、有機物、無機物の特徴を生かしたハイブリッド材料の研究開発にも注目している。2021年度に続いて2022年度においても、「表面制御を行った単層ナノシートと二層型ナノシートを用いたハイブリッド材料の作製とその物性評価」と題する研究に助成を行った。その研究成果を報告する。

表面制御を行った単層ナノシートと二層型ナノシートを用いたハイブリッド材料の作製とその物性評価

愛媛大学大学院理工学研究科  早稲田大学  菅原 義之

 ヤヌスナノ材料の中で、ヤヌスナノシートは最も高い異方性を有することから注目されている。本研究では、層状六ニオブ酸カリウムが二種類の反応性の異なる層間(高反応性の層間Iと低反応性の層間II)を有し、これら二種の層間が積層方向に対して交互に出現することを利用して、層間Iにフェニルホスホン酸を、層間IIにリン酸を位置選択的に固定化した後剥離することにより、水分散性のヤヌスナノシートを作製した。得られたヤヌスナノシートを界面活性剤として利用して、ヤヌスナノシート水分散液とトルエンからなるo/wエマルションを作製し、これを”on water reaction”の反応場として活用した。トルエン相に出発物質を溶解させ、ホモジナイザーを用いて1分間乳化させた後Diels-Alder反応を行い、その反応率を核磁気共鳴分光分析で評価したところ、60分後の反応率は95%であった。厚みは均一であっても面は不規則な形状であるヤヌスナノシートが水-トルエン界面を全て覆うことはできないと考えられることから、高い反応率は、水相と油層が一部で直接接しているためと推定される。

(5)炭化ケイ素繊維、及びその繊維強化複合材料の国際標準規格の設定
 炭化ケイ素繊維は日本発のオリジナルな材料であるが、近年宇宙・航空産業を中心として欧米や中国において注目が急速に高まりつつあり、健全なグローバル・マーケットの形成が喫緊の課題になっている。そのためには、炭化ケイ素繊維の製法、構造、性質等に関する規格を国際的に標準化して、公平かつ透明な競争と選択を可能にしなければならない。公益財団法人特殊無機材料研究所は、創成期から炭化ケイ素繊維の研究開発に関わっており、国際標準規格の設定を主導する最適任者として、ISO/TC206作業部会において広範囲な活動を展開しつつある。
2022年度は、「CMC強化繊維の試験方法:樹脂含浸繊維束の引張特性の決定」修正原案のFDIS(最終国際規格原案)投票が行われ、最終原案が決定された。
そして、2022年8月2日にISO 24046: “Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics) – Methods of tests for reinforcements – Determination of the tensile properties of resin-impregnated yarns”として発行されISO国際規格に制定された。

(6)講演会・研究会等の開催による成果公開、情報交換そして研究促進

 研究会及びセミナーの開催を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、まん延防止等重点措置が発出されたことから、5月、6月における研究会の開催を中止とした。比較的感染状況が収まった11月に下記の講演会を開催した。以下に講演会の状況を示す。

・(公財)特殊無機材料研究所研究発表会
日時:2022年11月28日(月) 13:00~16:00
場所:KKRホテル東京(https://www.kkr-hotel-tokyo.gr.jp/)(平安)(〒100-0004 東京都千代田区大手町1丁目4-1)

プログラム

(1)13:00~13:10 研究発表会開催の挨拶
(2)13:10~13:35 
「有機-無機変換による炭化ケイ素ナノ多孔体の形成」
(愛媛大学 大学院理工学研究科 物質生命工学専攻)山室 佐益
(3)13:35~14:00 
「SAチラノヘックスにおける繊維断面での結晶組織の評価」
(大阪産業技術研究所応用材料化学)尾崎 友厚
(4)14:00~14:25 
「電気泳動堆積(EPD)法により形成したh-BN及びTi3SiC2界面層を有するSiCf/SiC複合材料の機械的特性」
(東京工業大学 科学技術創成研究院ゼロカーボンエネルギー研究所)吉田 克己
(5)14:25~14:35 休憩
(6)14:35~15:00 
「pH応答ポリマーネットワークを層間に含む二層構造ナノシートの作製と単層構造ナノシートへの変換」
(早稲田大学 先進理工学部応用化学科) 菅原 義之
(7)15:00~15:25 
「繊維径の分布を考慮したSiC繊維の強度分布」
(東京農工大学 大学院工学研究院 先端機械システム部門) 小笠原 俊夫
(8)15:25~15:50 
「無酸素ポリカルボシランの合成と紡糸」
(群馬大学大学院理工学府)久新 荘一郎
(9)15:50~16:00 研究発表会閉会の挨拶

以上