この度超高温材料研究センターと共催で「高信頼性・高耐熱先進材料」講演会を開催しますので、ご来聴いただきますようご案内申し上げます。
講演会のご参加は、「お問い合わせ」からお申し込み下さい。

日 時 : 2019年10 月25日(金) 13:20~16:30
場 所 : 株式会社超高温材料研究センター(JUTEM)山口事業所
〒755-0001 山口県宇部市沖宇部573番地の3
      TEL:0836-51-7007、FAX:0836-51-7011 < http://www.jutem.co.jp/>

プログラム

(1) 13:20~13:25 講演会開催の挨拶
(2) 13:25~14:10
講演題目:「マイクロ引き下げ法による融液成長を利用した材料開発の新展開」
講師:東北大学未来科学技術共同研究センター(NICHe)准教授 横田 有為

概要: マイクロ引き下げ(µ-PD)法は、坩堝内部の溶融原料を底部の穴から引き下げることで単結晶を育成する手法である。我々は、µ-PD法を改良することで、高融点金属を融液から直接線材化する技術を実現した。当該技術は、従来法では加工が困難であった難加工性金属においても線材化が可能であり、新たな金属線材製造技術として期待されている。また、µ-PD法は高速結晶成長が可能であることから結晶材料の探索手法として利用されてきており、当日は、当該技術を用いて我々が開発した新規結晶材料に関しても紹介する。

(3) 14:10~14:55
講演題目:「電気抵抗率を制御できる新しい抵抗体用複合材料の開発」
講師:和久 芳春
(株)超高温材料研究センター技術顧問
東北大学 未来科学技術共同研究センター シニアリサーチ・フェロー

概要: 一般に広く用いられている Ni-Cr合金等の金属抵抗材料の電気抵抗率は材料毎に一定であり、所望の電気抵抗を得るためには断面積と長さで調整する必要がある。そのため、変電所等に設置されている抵抗器は必然的に大型化し、インダクタンスが高く、設置面積が限られる場所での導入が困難となっている。著者らは、新しい発想の抵抗材料を追及する中で、導電物質の扁平状Ni-Cr合金粒子と絶縁物質であるガラスに複合化することによって、体積抵抗率を調整できることに着目し、複合材料抵抗体として活用を見出した。この複合材料抵抗体を用いて1/100モデル抵抗器を作製し,特殊鋳鉄抵抗体を用いて製作した中性点接地抵抗器と比較を行った.その結果,容積,重量,およびインダクタンスにおいて,従来の抵抗材料を使用した抵抗器に比べて格段に優れていることを確認した。

(4) 14:55~15:10 休 憩

(5) 15:10~16:00  
講演題目:「超軽量スポンジ構造Si/SiC多孔質セラミックスの開発(高効率な3次元光触媒フィルターなどに適用)」
講師:工学博士 谷 英治(元産業技術総合研究所九州センターグループ長)

概要:超軽量でスポンジ構造の3次元Si/SiC多孔質セラミックスを開発しました。Si/SiC多孔質セラミックスは、シリコンと炭素との反応焼結法とシリコンの溶融含浸法を組み合わせて製造されており、原料のポリウレタン・スポンジと同じ形状です。この多孔質セラミックスの応用例として、光触媒(酸化チタン)をコーティングすることにより、可視光でも汚染物質を分解できる高効率の3次元光触媒フィルターについてのお話をさせて戴きます。

(6) 16:00~16:30
JUTEM見学会

終了後 懇親会(16:30~19:00)
会費:1,000円